動悸

動悸のイメージ

動悸とは、自分の心臓の拍動に敏感になって、不快感や違和感を自覚する状態のことです。ドキドキして速くなる、脈が飛ぶ、脈を強く感じるなどと表現されます。動悸はよくみられる症状です。自分自身の脈拍がいつもと違うだけで動悸と表現されますので、どのような動悸なのかが大切です。

動悸の主な原因である不整脈は年齢とともに多くなる病気ですが、若い人でも起こります。不整脈の中には命に関わる疾患もあるため、動悸を感じたら医療機関へ受診してください。

動悸のチェックポイント

①症状の有無をチェック

  • どのような動悸か(脈が飛ぶ、脈が速い、脈を強く感じる、など)
  • どのようなときに動悸が起きたか(運動時、姿勢の変化時、など)
  • めまいや失神はあるか
  • いつ頃から自覚しているか
  • 動悸以外に息苦しさ、めまい、立ちくらみ、胸痛、などその他の症状はあるか

②病歴をチェック

  • 他に通院してる病気の有無
  • 飲んでいる薬やサプリメントの種類
  • カフェイン、アルコール摂取、喫煙の有無
  • 家庭や生活の状況、精神的ストレスなどが強いか

動悸の原因

不整脈

心臓の脈の異常を不整脈と呼びます。不整脈には、

  1. 心拍数が速くなるタイプ
  2. 心拍数が遅くなるタイプ
  3. 不規則な心拍が現れるタイプ

があり、いずれも動悸という症状になりえます。症状の程度や心機能を評価して治療方針を決めていきます。代表的な不整脈としては以下のような疾患があります。

  • 心房細動
    心臓が「細かく」不規則に拍動する不整脈です。時に血栓塞栓症の原因となります。

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  • 発作性上室頻拍
    脈が異常な伝導路を通ることでループとなり、そこで脈の信号がグルグルと回って止まらなくなる不整脈です。突然、規則正しい頻脈(100~200/分)が出現します。

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  • 期外収縮
    予定された周期よりも早くに収縮が起こる不整脈です。心房期外収縮と心室期外収縮に分けられます。無症状の場合もありますが、脈が飛ぶなどの動悸を自覚することがあります。

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  • 心室頻拍・心室細動
    心臓の働きの中心である心室で異常な電気信号が生じ、心臓がけいれん状態になってしまう不整脈です。けいれん状態になった心臓は収縮できなくなり、いずれ止まってしまいます。心臓突然死を起こす危険な不整脈です

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  • 洞不全症候群
    心臓の拍動を作り出す洞結節や周辺部の機能が落ち、脈が出なくなってしまう病気です。めまいや失神を起こすことがあります。

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  • 房室ブロック
    心拍の電気信号を伝える房室結節の働きが悪くなり、電気信号が心室まで十分に伝わらない病気です。めまいや失神を起こすことがあります。

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不整脈以外

明らかな不整脈がない場合でも、心臓弁膜症や心筋症などで心臓の本来の動き方から逸脱する場合には、胸の違和感を「動悸」として感じられる方もいます。

また、運動や発熱や貧血、甲状腺疾患、更年期障害があると、心臓は普段より速く強く拍動するため、心臓の拍動を自覚しやすくなります。このような拍動は心臓による正常な反応です。

動悸の検査

12誘導心電図検査

心臓の電気的な活動を記録する検査です。不整脈の診断には必須の検査です。
しかし受診した時には消失していることもあり、診断できないこともあります。その場合は、発作時の状態を調べるために、ホルター心電図検査を行います。

ホルター心電図検査

24時間心電図を記録する検査です。長時間心電図を記録して発作が起きたときやその前後の状態を記録できる検査です。

イベントレコーダー

小型の心電図計を携帯して、動悸等の症状が起きたときに胸に当てて心電図を記録する検査です。発作が稀な患者様に用います。

心臓超音波検査(心エコー検査)

超音波を使って心臓の状態を探る検査です。心臓の大きさ、心筋の動き、弁の機能、心内血栓などを評価します。器質的心疾患の有無は不整脈治療に非常に重要です。

血液検査

貧血や甲状腺機能、電解質濃度を測定します。心筋梗塞など重篤な疾患の可能性も否定できない場合は、心筋マーカーやD-Dimerといった項目を測定することもあります。